これが近くにあると美容室出店に良い立地?『磁石』とは何か考えよう【前編】

前回、立地選びには店舗前の道路が重要であり、美容室の出店の適正としては『女道』が一番おすすめであるとお伝えしました。この道の種類の他にも、私たちイデアアピールが出店の適正を判断するにあたって必ずチェックするのが、隣や向かいなどの近隣に『磁石』があるかどうかです。磁石とは人を引き付け、集めるスポットのことです。もちろん美容室自体が強力な磁石となっていくことが大切ですが、オープン当初はお店周辺の状況によって認知性が大きく変わり集客に影響するので、この磁石の有無はとても重要なポイントです。今回は出店場所の近くにあると”良い立地”といえるシリーズを、次回は一見良さそうなものの実は難しかったり場合によるシリーズを解説していきます。
(前提として、安定した長期の固定客になりやすい赤ちゃんや中学生までのお子さんをお持ちのママさんや、その世代の既婚女性を想定顧客としてお話していきます。)

①スーパーマーケット

まず日々の暮らしに欠かせないスーパーがすぐ近くにあるような物件は、間違いなく美容室の出店場所としての良物件です。週に何度も足を運ぶ分もちろん認知されやすいですし、ひとりまたは小さいお子さん連れの買い物「ついで」に行きやすいという点でも優秀です。
特に郊外型ですと駐車場に車を停めたときや、買い物帰りに出口から気づいてもらいやすいスーパーの向かいがベストな立地ですが、基本的にスーパーは売り上げが高くいわゆる地域の1等地にできるため家賃面でもすぐ近くの立地をゲットするにはなかなか難しいのが現実です。
駅型の街だとさらに地価の高いような場所設定になっているので、スーパーと住宅地の間で多くの人が行き来する通り沿いが良いでしょう。
またどんな街かを想定するのにスーパーの価格帯やブランド、どれくらい分布しているかをチェックするのも有用です。

②ドラッグストア

郊外型だとスーパーの次に重視するのがドラッグストアです。スーパーのように週1回以上通うことは少ないですが、生活必需品を買い出しにくる際に気づいてもらいやすいため近隣にあると嬉しい施設です。スーパーと比較するとまとめ買いする傾向があるため1回あたりの購入額は高いかもしれませんが、トータルの売上で考えるとやはりスーパーには及ばない傾向があります。ですのでスーパーが1等地すると、ドラッグストアは1.5等地くらいに出店しています。例えるとメインの通りから見える、一本右折した道などにあるようなイメージです。美容室の立地としても家賃的に検討が可能なラインがこのあたりになりますので郊外での物件探しの際、ぜひ意識してみてください。

③パン屋

ターゲット層の女性がどんどん集まるのがパン屋さん。朝食・昼食にも重宝しますしデパ地下のスイーツよりお手軽に楽しめることもあり、女性に根強い人気スポットのひとつですよね。郊外ですと前回説明した『女道』の道路沿いに多かったりします。毎日とはいかずとも定期的に通う確率も高いですので、その周囲に新しいおしゃれなお店ができると「何かオープンしたんだな」と知ってもらいやすいですよね。パン屋さんもスーパー同様、地域性=『面』の判断の判断材料になる場合もあります。特に都心部に関してはパン屋さんの軒数によって街が賑わっているのかどうかが分かるのでエリアマーケティング時に意識して調べたりもします。

④カフェ・スイーツ店

パン屋さんと同じく女性人気の高いカフェ・スイーツ店も磁石のひとつです。特に最近はSNSの影響もあり、情報発信が上手だったり口コミが良いと人通りの多い立地にこだわらずとも充分人気店になり得ます。立地だけでみると集客に厳しそうな場合でも、地域で有名なカフェ、スイーツ屋さんのすぐ近くだったりすると大きなプラス要素になります。「あのカフェの向かいに何かできてたなぁ」と思い出してもらうこと、それこそが認知性です。とはいえ「有名店があるから大丈夫!」とカフェひとつを磁石として安心しきるのも考えものです。自身の店舗のブランディングも含め、総合的な判断が大切になってきます。

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